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自己紹介とクラファンを通して感じたこと

秩父札所1番 四萬部寺で副住職をしております、丹羽隆浩と申します。
「お坊さん」と聞くと少し堅いイメージがあるかもしれませんが、普段の私は園芸やスノーボードが好きな、細かいことでよく悩むごく普通の人間です。
1989年に四萬部寺に生まれ、大学卒業後に福井県の永平寺で修行を積み、僧侶としての道を歩み始めました。
しかし実をいうと、もともとお坊さんにはなりたくないと思っておりました。
仏教ってよくわからないし、信仰心もないし、なにより頭を丸めたくないし…。
学生時代は、料理が好きだったので料理を学び、料理人になれればと考えていましたが、住職をやっていた祖父の死をきっかけに、「祖父の修行していた永平寺はどんなところなのだろう」という思いもあり永平寺に修行に行きました。

私にとって永平寺での修行は、修行僧の食事を作ったり、お参りに来る参籠者のための食事を作る場所にいながら毎日の法要に参加したり、坐禅や掃除をしたりと修行させていただきました。ここではすべて書ききれないのですが、私にとって永平寺の修行を一言でいうと、これでもかというくらい自分の嫌なところや醜い感情に気付かされた、自分ととことん向き合えた期間でもありました。

1年半の修行から帰ってくると四萬部寺での生活が始まりました。料理人になるということも叶わず、人生の目標を失ってしまった私は、喪失感からか、何に対してもやる気が湧かず、さらに人間関係で悩んだこともありしばらく部屋にふさぎ込んでいました。
そんな時に修行時代の仲間から、ある曹洞宗総合研究センターでの研修に誘われました。その研修は3年間という長い期間で行くか迷いましたが、「仏教というものが今の自分を救ってくれるなら救ってみろ」と言わんばかりの、いわば飛び込むような気持で研修に参加することに決めました。そこで出会った仏教は、私のイメージしていた仏教とは少し違っていたのです。

仏教というと、信心がないと救われないとか、仏を信じる信仰心がないとだめだというイメージを強く持っていました。しかし、そこで学んだのは、「自分を自分で救っていく」教えでした。
坐禅や仏教の教えを改めて学んでいくうちに、今の自分を受け入れ、冷静に物事を見ることができるようになった気がします。全く悩まなくなったというわけではありませんが…。でも自分の中に柱ができたような、そんな気がします。まだまだ自分を救っていく道の途中ではありますが、仏教を心の拠り所としてだいぶ生きやすくなったように感じます。そして何より新しい大きな目標ができました!

巡礼が始まるこの秩父札所1番四萬部寺は、一人一人が様々な想いを持っている方が多く来られます。大切な人の供養であったり、自分の健康祈願であったり、ペットの供養であったり、観光できてふと気になって寄ってみた人や、自然を感じたくなった人、亡くなった両親と小さいころに来たから来てみたという人であったり。
そういった方にこの場所で、私が学んだ仏教を伝えたい。秩父札所巡礼を通して、心が穏やかになるヒントを感じてほしいと強く思うようになりました。
仏教と呼ぶより、私は生きていく上での道という意味で「仏道」という言葉が好きなのですが、そんな生きていく上でのお釈迦様の教えをお伝え出来たら、私がお坊さんになる意味も、この巡礼が始まる秩父札所一番四萬部寺に私がいる意味も、もっと意義あるものになるのではと今では信じています。

ご朱印を書きながらお参りに来る方とお話しすると、私がかつて思っていたことと同じようなことを思っている方が多いなと感じることがあります。
「お寺って信心がないと来ちゃいけない場所だと思っていた」「巡礼って信仰心がないと意味ないんでしょ?」とか。
そんな思いを持っている方にこそ、実は仏教はね、巡礼はね…とお伝えすることがとても楽しみになっています。
初めのきっかけは観光でも、巡礼をしていく中で、観音様の前で何度も祈っていると、段々不思議と自分と向き合い、見えてこなかった想いや感情に気が付いていく。巡礼にはそのような力があると信じています。
まずはお寺をもっと開かれた場所にしたい。気軽にお寺に来て、巡礼や仏教に触れてもらいたい。その一環として、座禅体験や写経体験、御朱印長つくりワークショップも始めました!そして令和8年3月からはお寺カフェも始めました!

そして現在は、四萬部寺の本堂が数年前から雨漏りがあり腐敗や老朽化で屋根の葺き替え工事が必要になり、次の世代へ繋いでいくためのクラウドファンディングに挑戦しています。
手探りで始めた挑戦でしたが、本当に多くの方々から温かいご支援と励ましの言葉をいただき、縁の有り難さを日々実感しております。このお寺を、もっとみなさんの身近な場所にしていきたい。その想いを原動力に活動しております。
ぜひ、応援よろしくお願いいたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

秩父札所1番 四萬部寺
副住職 丹羽隆浩   合掌